【書評】『ブロックチェーン・レボリューション』―ブロックチェーンのつむぐ未来とは?

スポンサーリンク

ドン・タプスコット『ブロックチェーン・レボリューション』

今回の記事では、ウィキペディアを評した名著、『ウィキノミクス』著書の書くブロックチェーン解説書『ブロックチェーン・レボリューション』を紹介したいと思います。やはり和書よりも洋書のほうがコアな内容を書いているという気もするでしょうし、気になっている方も多いのではないでしょうか。

「ブロックチェーンの作り出す素晴らしい未来」を描く

本書の内容を一言で言ってしまえばまさにこれです。技術的な内容というよりも、ブロックチェーンによって何が変わるか・何ができるのか・何が起こるのかということについて広く書いた、ある意味カタログのような作品です。ただ、その内容は多岐にわたり、おそらく数年以内に実現するであろう内容から、到底まだまだ実現されないようなこと、ブロックチェーン以外の技術の進歩がないとできないようなものも含まれています。

具体的な試みを解説

とはいえ、こんなこともできる、あんなこともできるとただ理念を語っているだけではなく、具体的にどのような試みが行われているかを、世界中の組織・国を紹介しています。イギリスの情報公開やエストニアの電子政府の例などが出てきますが、こういうのを読むと「ああ…我が国とは真逆の方針だから導入されないだろうな…」とちょっと悲しくなったりしてしまします(笑)。

しかし思ったのは、ここで取り上げられる例が、国の例や、会社組織をブロックチェーンで作るなど、前回紹介した以下の本とほぼ同じということ。

『ブロックチェーン入門』ビットコインを含めたブロックチェーンのやさしい入門書

もちろんブロックチェーン解説書ですし、逆に言えばまだ世界で活用している例は限られているからかもしれませんが、単純にタネ本なのかもしれませんね。

コア部分は送金コストとスマートコントラクト

ただやはり、それらの夢物語のような未来予測を一旦横にどけると、ブロックチェーンが生きる分野というのが見えてきます。それが仮想通貨による送金コストの低下と、ビットコイン以外の仮想通貨(イーサリウム)や、その他のブロックチェーン技術を使ったスマートコントラクトであるということが見えてきます。特に金融業界にいる人間は危機感を盛っていることは本書を読めば分かりますし、だからこそ逆にブロックチェーン技術を活用しようとしているというのも理解ができます。

ブロックチェーンの問題点も記述

本書の良いところはそれと同時に、ブロックチェーン技術…というか、ブロックチェーンという仕組み自体の問題点を記述していることです。たしかに新しい技術を解説するときにはある意味言ったもの勝ちのような内容になることが多く、本書も特に序盤は若干そのような流れです。しかしやはりきちっと問題点も検討していく姿勢は素晴らしいですね。

まとめ

本書は、ブロックチェーン技術を使った未来予測のカタログと言って良いような作品です。ブロックチェーン技術を活かしビジネスを始めたい人ならばビジネスのアイデアとすることができるでしょうし、就職活動中の学生なども、これからどのような業界に行くべきかを考える材料となるでしょう。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする