【書評】『人工知能が金融を支配する日』人工知能の活用について、サラっと流せる軽めの本

スポンサーリンク

櫻井豊『人工知能が金融を支配する日』

今回の記事では、金融業界で様々なキャリアを経てリサーチアンドプライシングテクノロジー株式会社の取締役である櫻井豊氏の著作、『人工知能が金融を支配する日』をご紹介したいと思います。

フィンテックの流れを手軽に学ぶ

本書はタイトルからして、『フラッシュ・ボーイズ』や『ウォール街のアルゴリズム戦争』のように、金融界の裏でどのように人工知能が活用されているのかの核心に迫る…と、いうような内容かと思ったのですが、どちらかと言うとそういうディープな内容よりも、金融業界では人工知能、ITを現在どのように活用しているか、今後どのように活用していくかというようなことについて、手軽に学べるというようなものでした。

投資と人工知能

この本で面白いのはこの部分ですね。今までも『フラッシュ・ボーイズ』などをはじめ、超高速取引やプログラムを使ったアルゴリズム取引について述べられた著作は多かったですが、Googleのアルファ碁などの最新の話題を盛り込みつつ、現在金融業界ではどのように人工知能が使われようとしているのか、謎に包まれたヘッジファンドの動向などを紹介しています。

金融だけではなく、「AIと我々の仕事」に言及も

本書の前半部分では金融業界についてが主な内容ですが、後半部分ではそこから話をすすめ、「今後AIが進化していくと我々の仕事がなくなるのか?」という問題に切り込んでいきます。この辺はまあ、著者が先もではないということもあり、一般的に報道された内容などの紹介に留め、正直あまり面白くない所も多いかも(笑)。

仮想通貨についてはほんの少し

いちおう仮想通貨に関しても触れられていますが、残念ながらほんの少し、2,3ページです。この辺はAIの話とは少しずれるということもあり、まあ仕方ないでしょうね。

二極化が進むのか

本書の締めとしては、AIを活用したヘッジファンドなどの一部の巨大資本が今後どのように世界を動かすのか?という話です。巨大資本が驚異的な人工知能を生み出し、他の人類から搾取するのか、それともそれを広く人類のために活用し、格差を無くす方向に行くのか。

著者の意見としては、日本人は公の精神が強い傾向があり、技術を全体の幸福のために使うのではないかと楽観的な見方をしていますが…このへんは意見が分かれそうですよね。

今でも東芝や東電、なんたら学園の問題にも見られるように、いわゆる「上級国民」が国民の税金を一部の企業や一部の団体のために「忖度」をしているような状況を見ても、どうしても私にはそう思えないかな…。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする